先日、5歳の息子がインフルエンザ脳症にかかりました。
発熱がみられた次の日にかかりつけの総合病院の小児科を受診し、インフルエンザA型と診断され、処方箋をもらうのを待っていました。
待つ間に外来の受付にて突如けいれんを起こしました。
その後、けいれんは止まったのですが意識が戻らないために入院して検査・治療を行いました。
この記事ではインフルエンザ脳症にて入院した息子の経過についてひとまとめにしました
息子の入院中の経過
息子は受診日を入院1日目として6日目に退院できました。入院中の経過を簡単にまとめると以下のようになります。
- 受診当日。外来にてけいれんを起こし、そのまま入院。
髄液検査。CT。
ステロイドパルス1日目 - 脳波の検査。MRIの検査できず。
ステロイドパルス2日目。 - ステロイドパルス3日目。
- 特になし。
- MRIの検査。
- 退院
次からは1日ずつ詳しく記録していきます。
受診当日そのまま入院へ
インフルエンザと診断され、家に帰って家族にうつらないようにしないとなぁと思っている矢先にけいれんを起こして意識が戻らなくなりました。
詳細はこちらの記事にてまとめています。

けいれん後に意識が戻らないまま数時間経過し、その後少しずつ回復していきました。その時の詳細はこちらの記事にてまとめています。


治療としては入院当日からステロイドパルス療法がおこなわれました。けいれんを起こした時に外来の処置室にて点滴を行っていたので、その点滴を使って治療が行われました。
点滴はけいれんを起こしてから24時間継続で行われました。
意識がない状態の時は、息子が急に手を動かすことがあったので、引っ張られたり体にからまったりしないように細心の注意を払っていました。(元看護師なので点滴の大事さが身に染みています)
というのは、点滴のルート(点滴が流れていく紐のことです)が引っ張られることで、体に入っている部分が抜けてしまったり、ずれてしまったりすることがあります。(体に入っている部分は針ではなく、プラスチックの筒状のものが体に入っています。)
それが抜けてしまったり、ずれてしまって血管内に薬液がきちんと入らない状態になってしまったりするとと再び点滴をしなければなりません。
点滴を再び行うということは、また針を刺して痛い処置をしなければならないということです。
再び痛い思いをしなくて済むように点滴は大事に大事にしていました。
大事にしていても、点滴が詰まってしまったり、血管外に薬液が漏れてしまったりした場合には差し替えをしなければなりません。そのような場合は仕方がありません。
入院2日目
上記にて紹介した「子どもがインフルエンザ脳症で意識がなくなり再び戻ってくるまでの経過」にて詳細に記載してあるのですが、入院2日目の朝に私が受ける印象としてはいつもと同じような状態になったと感じました。
しかし、脳波とMRIの検査がまだ行っていないので、頭の状態は分かりません
脳波とMRIの検査は入院2日目に行う予定になっていました。
脳波の検査
脳波の検査は午前にありました。眠った状態ではなく、起きている状態のまま検査が行われました。ベッドのまま脳波の検査をする部屋に移動し、数十分ほどで終わりました。
検査結果は異常なし。
MRIの検査

MRIの検査は午後に予定されていました。
MRIは子どもでは鎮静をかけて行うことがほとんどです。鎮静とかけるとは薬を使って眠らせた状態にすることです。
MRIでは検査中に動いてしまうと画像がぶれてしまうためです。
検査の準備として、病室にて眠たくなる薬のシロップを飲みました。それから20~30分安静にして眠るのを待っていたのですが…
未知なるMRIの検査がこわいため、全く眠りませんでした
薬を飲んでも眠らない子もたまにいるとのことでした。眠らないと検査ができないため、今日のMRIの検査は中止となり、日を改めて再び行うことになりました。
眠れなかったのなら仕方ありません。入院して環境が変わって、さらに初めての検査となるとこわいですよね。
入院3日目
この日は検査はなく、ステロイドパルス療法の治療があるだけでした。息子は動画を見たりお気に入りのぬいぐるみで遊んだりしていました。
普段と違っていた点は昼寝をすることです。
普段は昼寝をしないのですが、入院してからは眠気が強いようで昼寝をしていました。
入院4日目
この日は何もありませんでした。息子は家に帰りたくてたまらない様子です。
翌日はMRIの検査が控えていたので、ドキドキでした。
入院5日目
2回目のMRI検査でした。(2回目といっても1回目は眠れなかったので、撮影で着なかったのですが)
この日の検査も前回同様に午後に予定されていました。前回眠れなかったこともあり、午前中は眠たそうだったので昼寝をしたのですが、昼食後は昼寝をしないように気を付けていました。
まずは前回と同じように病室にてシロップの薬を飲みます。20~30分待ちましたが、眠りませんでした。
今回はシロップで眠らない場合は、点滴から薬を入れて眠ることになっていました。
そのため、眠らない状態でしたがベッドで検査室に移動しました。検査室にて点滴から入れた薬で息子は眠りました。
薬にて眠ることができたので、MRIの検査は2回目にて無事に終了しました。点滴からの薬で眠ることが息子ですが、点滴を使っても眠りが悪かったため予定していたよりも薬を多めに使ったそうです。
そのため検査は17時頃に終わったものの、21時過ぎまで眠り続けていました。
それでも、しばらくしてから眠りにつき、夜中もぐっすり寝ました。
検査結果は異常なし。
脳波とMRIの検査にてインフルエンザ脳症の確定診断をするといわれていたので、結果の説明を受けるまで不安で、怖かったです。
検査結果を踏まえた診断は?
MRI検査の翌朝に主治医から入院中の経過や検査結果を踏まえて以下のように説明を受けました。
脳波とMRIの検査では異常はみられなかったものの、けいれんを起こしてから意識が戻るまでの時間が長かったことからインフルエンザ脳症であったと診断すること
- 現時点では検査結果自体に問題はないため後遺症の可能性は考えにくいものの、日常生活に戻った時に普段と違った様子が出たり、できないことがあったりする可能性があるため、注意して観察してほしいこと
- 起こしたけいれんは熱性けいれんではなく、インフルエンザ脳症によるけいれんであること
息子はインフルエンザ脳症だったのです…
MRIの検査が終わり異常がなかったので、入院6日目に無事に退院できました。久しぶりに家族全員が家に揃った時、思わず涙が出てきました。
無事に帰ることができて良かった。
退院後の様子
退院後の息子を注意深く観察していたのですが、日常生活に戻っても特に変わったことはありませんでした。
集団生活ではどうだろうかと思い、通っている幼稚園の担任の先生に聞いてみたのですが、普段通りで変わったことは特にみられないとのことでした。
食物アレルギーと喘息の受診日に、息子に特に変わったことがないことを伝えると、それならば後遺症の心配はないでしょうと言われましたが、インフルエンザ脳症の治療の一環として1か月後に脳波の検査を行うことになりました。
その脳波の検査では眠った状態での検査なので、眠ってくれることを願うばかりです。
コロナウイルスの影響もあり、先延ばしになっていた脳波検査。
明らかに異常という脳波は認められないものの、グレーゾーンな脳波あり。
ということで、定期的に脳波検査をして経過観察をしていくことになりました。
年に1回ほどのペースとのこと。
最後に
息子のインフルエンザ脳症にていろいろなことを考えさせられました。
意識が戻らない状態の時の息子を見ていると、今まで息子とどんなふうに過ごしてきたかな、ちゃんとお母さんをできていたのかなと、胸が締め付けられる思いでいっぱいでした。
インフルエンザ脳症にかかった息子が元気に退院することができたのは本当に幸運なことだと感じています。
息子が5歳、娘が2歳の時点でそれぞれ入院が1回と2回。今後は入院することなく過ごせたらいいなぁと願うばかりです。
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